都内に建つ、木造3階建ての住宅です。
10m×10m内に完全に納まる角地の敷地と、3階建てという条件から、まず10m立方の空間を想定し、それを機能に即して具体化していくプロセスを試みました。
それにより、様々な建築的要素が内部に凝縮され、離散的にちりばめられつつ、互いに呼応して新しい気配を生み出すことを目指しました。
ここでは、周囲に迫る隣地の建物を回避しながら、立体的な光の経路を作り込み、それらの光が内部空間の様々な場所へと行き渡るよう計画しました。
3階のテラスと高窓から差し込む自然光は、吹き抜けを通り、天井面に反射して、リビングやロフト、階段室へと広がっていきます。
また、外壁に穿たれた開口部は、様々な窓を通して、明るい内部空間を創り出しています。
都心のさなかで、森の中に建つ別荘のような、小屋の静けさと高さと明るみを、同時に生み出すことを目指した住宅です。
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