ショップのインテリアデザイン

今日は、インテリアデザインの仕事を紹介します。

これは、渋谷の某所にて依頼を受けた、物販のインテリア設計です。

もともと約50㎡ほどの古いオフィススペースをリノーベションし、店舗として利用したいとの依頼を受け、検討を進めました。

クライアントの方と一緒に検討を重ねる中で、「お店だけれど小さなギャラリーのような空間を作りたい」との話になりました。また、「華やかさがありながらも、木を使ったアットホームな雰囲気にしたい」とのリクエストを受けました。

そこで、こんな感じのデザインイメージになりました。これは50分の1の模型です。

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物販店の設計で大切なポイントは、変化にいかに対応できるかです。販売する商品の種類や大きさが、状況に応じて変わる可能性があるからです。

そこで、重要な要素となるのが、陳列棚と照明。これらを考慮しながら、全体にぐるりと回る回遊性を持たせ、特徴となる長い木製カウンターを計画しました。

実施設計後、工事が始まり、工事中の現場はこんな感じ。

そして完成。出来上がりは、こんな感じになりました。

撮影:阿野太一

右側に、ガラス台をぐるりと回る動線を計画し、左側に、キャッシャー台や談話スペースを兼ねた、長いカウンターを配置しています。

撮影:阿野太一

このお店は結構好評で、いろいろな工夫が上手く成功しました。商品が変わった時の奥のスペースは、こんな感じ。壁際の陳列棚は、変化に対応できるように、その大半を可動式にしています。照明も、ライトレールとスポットライトで、様々な使い方に対応できるように考慮。

また、バックライトによる陳列棚は、商品と照明の雰囲気を変えて、例えばこんな風に。

エントランス側の棚は、下からライトアップさせて、美術館の展示風にアレンジ。

商品のアレンジを変えると、様々なバリエーションを演出できるように配慮しました。下のような感じです。

リノベーションによるインテリアデザインは、ビフォア/アフターがはっきりと分かるので、クライアントの皆さんにも、その違いを楽しんでもらえて、喜ばれます。特に物販の場合、水回り部分がほとんど出ないため、工期が短いので、見た目にもどんどん進む様子が分かります。

店舗は回転が早いので、残念ながらこのお店は、3年ほどでなくなり、もうありません。が、クライアントにもお客さんにも、なかなか好評だったので、設計者としても嬉しかったです。

ではまた!